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2016年モデルから顔がイケメンになった400X
2024年現在、400Xは既に生産終了を迎えていますけれど、このバイクは400ccとは思えない迫力ボディと粘りある走りで本当に完成度の高いバイクでした。
でも最終的には新車価格が85万円コースに……アンダー400のバイクとしてはけっこう高級車に感じられます。ただ、400Xって実は2013年に初登場したモデルで、大きくキャラが変わるのは19インチのフロントタイヤを装備した2019年のモデルチェンジです。
でもそれ以前の400Xだったら中古でけっこう狙い目かも? これはABSが標準装備されて、デザインが「最終型にわりと似てる」2018年モデルの『400X』に乗った時のお話です。この頃の400Xって、前後17インチホイールだったんですよ!?
そして、前後17インチ時代の400Xにはじめて乗った時の感想ですが……それは……
ある意味、スゴい。凄まじい。
なんて言うか……ここまで心が平穏になるバイクは珍しい!? というものでした。
このバイク、まったくスピードを出す気にならないんです。
理由はこのエンジン。最高出力46馬力を9500回転で発生します。実は、けっこうパワーあるんです。
でも、そこまでエンジン回転数を上げようと思いません。せいぜい5~6000回転くらいまでで満足しちゃう。
250ccクラスに比べると低~中速域のトルクが段違いだから回す必要がないっていうのもあります。やっぱり400ccは力強いナァ……って感心しちゃいました。
走っていると常にのんびり。4速で55km/hあたりで永遠に走っていられます(笑)
トバさないからコーナーが迫ってきてもスロットルオフするだけ。ほとんどブレーキすらかけない走りかたです。
ギアチェンジもほとんどしません。これは250ccじゃ真似できない芸当ですね。さすが400だけはある!
この時は天気も良かったので『こういうのんびりした走りもいいねぇ~』と雰囲気にどっぷり浸れました。
ものすごくまったり……これが前後17インチホイール時代の『400X』なんです。
動きがやたら軽い
ところでこの400X。姿形こそはアドベンチャーバイクなんですけれど……
2018年モデルまでは前後とも17インチのタイヤを履いています。アドベンチャーバイクは前輪19インチが多いですから、立ち位置としてはロードスポーツといったところ。
ちなみにライディングポジションは……
上半身がまっすぐ立つような乗車姿勢になります。腕に余裕があってハンドルに無駄な力がかかりません。
ステップ位置はアドベンチャーバイクとしては若干後ろ気味。ネイキッドのスポーツバイクに近い感触でした。
この前後17インチタイヤと乗車姿勢のおかげで、ハンドリングがとにかく軽い。ヒラッヒラの動きは2018年モデルまでの美徳です。
ところでこの日は、富士五湖あたりから朝霧高原を目指して走っていたんです。
上の写真は西湖。タイヤは完全にオンロード用なんですが、スタイルがこうだと(気分的に)砂利の湖畔とかにも入り込みたくなってしまいます。
だけど重量194kgで大排気量アドベンチャーに比べたら断然軽い。無茶さえしなければ、普通に砂利でも走れるもんです(笑)
あとは、足着き性が良いのもありがたいところ。疲れないし、砂利など未舗装路に踏み込んでも「足が着く!」っていう安心感がありますから。
この頃の『400X』は純粋なオンロード設計
わりと未舗装オフロードも走れそうだなと思いました。基本はオンロードバイクとして設計されているので推奨はしませんが……
でも、こういうスタイルだとプチ冒険したくなるのが人情っていうものじゃないですか!?
ということで朝霧高原あたりでは、そこかしこに見かけるダートの脇道に入ってみます。
普通にオンロードバイクでオフロードを走る気持ちでいけば、とりあえず問題なし。それどころか「けっこうイケるんじゃない?」なんて感じていました。
400Xはホンダ的にロードスポーツとアドベンチャーの「クロスオーバー」という扱いで、オフロード用じゃないから無理は禁物ですけどね。
でも、やってみるもんです。
オフロード脇道の終点は行き止まりたったけど、見てこれ!?
北海道かよっ!?
後ろに富士山あるから北海道じゃないけど気分的にはそんな感じ。プチ冒険した甲斐はあった! 私はオフロードは苦手なので、軽く緊張しましたが(笑)
前後17インチ時代の400Xも、最終型のように「400Xらしい楽しみ方」はできるんです。
そして、この時代の400Xはとにかく『疲れない』のが特徴! ツーリングバイクとして大事な資質。そのことを【後編】でお話したいと思います!
(後編へ続きます)
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後編は明日公開です!