大柄でタフなスタイリングで人気を誇る2017年に登場したスズキのアドベンチャーモデル『Vストローム250』。登場当時のインプレはこうだった!
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SUZUKI V-Strom250(2017)

webオートバイ記事公開日時:2017年8月2日
※掲載記事は記事公開日時点の内容であり、時間の経過などに伴って内容に不備が生じる可能性があります。ご了承ください。

タンデムやロングランで快適さを堪能できるタフギア

画像: V-Strom250(2017)

V-Strom250(2017)

250ロードスポーツはエントリーユーザーの支持が多く、アドベンチャーはベテランに人気。今回Vストローム250に試乗して伝わってきたのは、250スポーツとアドベンチャー、それぞれの魅力を両立させるための割り切った作り。現実的な使いやすさを優先しつつ冒険心をくすぐる装備を与え、独自のジャンルを開拓したという印象だ。

ベースはGSR250シリーズのハーフカウル版「S」だが、今回ほぼ全ての外装パーツが専用品となり、タフなアドベンチャースタイルに大変身。

画像: GSR250S ※写真は2015年モデル

GSR250S ※写真は2015年モデル

イメージだけではなく、スクリーンやナックルカバー、キャリア、センタースタンドまで標準装備だから、そのままロングツーリングに出かけたくなるような、夢のあるパッケージングになっている。

割り切りの良さを最初に感じたのがライディングポジション。アドベンチャースタイルではあるが、ハンドル幅もシート高もネイキッドタイプのロードスポーツと変わらず、街乗りが楽。

タンク後端とシート前端の幅を絞り込んであるのでニーグリップを効かせやすく、足着き性もいい。着座位置の自由度が高いので、長時間走行なら座面の広いシート後ろ側に座るとお尻も痛くなりにくい。

GSRベースのエンジンはスムーズさと低中回転域トルクの太さに定評があり、発進加速の力強さはクラスナンバーワンと言っていい。タンデムでもクラッチ操作やエンジン回転に気を使うことはないし、3速でも難なく発進できてしまうほど。

画像1: タンデムやロングランで快適さを堪能できるタフギア

回転を上げていっても加速感は変わらず、回転上昇に応じてパワーが出てくる。街乗りなら4000回転台を使っていれば充分で、100km/hあたりまではスムーズに速度が乗る。6速・100km/hは最高出力発生回転数に近い約7800回転で、高速道路クルージングでもパワー不足は感じない。

スクリーンの効果も大きく、頭と両肩以外の上半身への風圧をしっかり遮ってくれる。ただし7000回転を超えるとハンドルとステップに出る振動が大きくなってくるから、快適速度は90㎞/hあたり。ここにも絶対的なパワーではなく、常用速度内での力強さを優先した割り切りが感じられる。

画像2: タンデムやロングランで快適さを堪能できるタフギア

意外だったのはサスペンション設定。GSRのようにふんわり優しい乗り心地、と思いきや、前後とも張りのあるセッティング。街乗りの速度域では若干硬さを感じるものの、加減速による車体姿勢の変化が少ないのでビギナーでも扱いやすいし、キビキビ走らせることもできる。

舗装林道のように荒れた路面を飛ばすとキックバックは大きめに出るが、二人乗りだと格段に落ち着きが増す。これもタンデムや長距離ツーリングで荷物を満載した際のバランスを考慮した結果だろう。

アドベンチャールックでも、中身はツーリング適性を高めたロードスポーツモデル。エントリーユーザーからベテランまで満足させる一台に仕上がっている。

文:太田安治

webオートバイ記事公開日時:2017年8月2日
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