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GSX-S1000Fの『パワー』と『軽さ』をライディングポジションで活かす
![画像1: GSX-S1000Fの『パワー』と『軽さ』をライディングポジションで活かす](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783707/rc/2025/01/08/d0cf5ac30b260b032b6a57c01b5119bd0cc3b71d.jpg)
最高出力148馬力。車両重量214kg。
【前編】で繰り返し言ったことですけど、GSX-S1000Fの本質は、快適ツーリングバイクではなく『アップハンドルのスーパースポーツ』です。
公道を走るスポーツバイクとして、これ以上のパフォーマンスが必要なのか? って思えるほどの性能を持つGSX-S1000Fですが、ことワインディングに関して言うならば、最大の武器はパワーよりも、その乗車姿勢にあると思います。
日本のワインディング/峠道は基本的にツイスティで、長いストレートなんて滅多にありません。右に左に、常に車体を切り返し続けるような走り方になります。
![画像2: GSX-S1000Fの『パワー』と『軽さ』をライディングポジションで活かす](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783707/rc/2025/01/08/186849a9bc4983c82798d8d52134d31227af9f44.jpg)
そんなシチュエーションにおいてアップハンドルで視界が広いというのは、あなどれないアドバンテージです。
連続するコーナーを次々とクリアしていく峠道では、自分の理想とするフォームでアプローチできないこともしばしば。
なので、イン側に腰をズラすフォームだけじゃなく、時にはリーンアウトも使うし、上体だけを入れたリーンインで曲がることもある。
臨機応変。ワインディングの鉄則ですよね。
![画像3: GSX-S1000Fの『パワー』と『軽さ』をライディングポジションで活かす](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783707/rc/2025/01/08/e6640f7318f27f9c4d3cac598728676ad720a31b.jpg)
時には腰から下でバイクを振り回すように。
アップハンドルのGSX-S1000Fは、そういうアクションの自由度がとても高いバイクです。
ひとつのコーナーを『点』として切り取るならセパレートハンドルで、低く構えられるバイクが有利でしょうけれど、実際の峠道はそんなにお行儀の良いものじゃありません。連続するコーナーに加えて、ギャップもあれば、石コロが落ちてたり、砂が浮いてたりもする。
![画像4: GSX-S1000Fの『パワー』と『軽さ』をライディングポジションで活かす](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783707/rc/2025/01/08/8887e513ca5bc604c676c0d72f76582b36f96fc7.jpg)
次のコーナーに対して、常に万全の態勢でアプローチできるとは限らないのが峠道。
だからこそ、それを『いかに綺麗にさばけるか』も醍醐味です。
なので、一発の速さにはあまり意味がありません。危ないですしね(笑)
![画像5: GSX-S1000Fの『パワー』と『軽さ』をライディングポジションで活かす](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783707/rc/2025/01/08/6aeb12bb5407d483f91dbe1459afabab57dc7537_xlarge.jpg)
そうなるとGSX-S1000Fの上体を起こせるライディングポジションは、アイポイントも高く、視野が広いので安心。
それでいてスーパースポーツ譲りのエンジンとフレームがストリート向けにチューニングされている訳ですから、時としてワインディングではスーパースポーツに匹敵する走りを見せるんです。
スズキらしい『扱いやすさ』はGSX-S1000Fにも健在
そして、その走りを支えるのは『スズキらしさ』です。
スーパースポーツ譲りのエンジンでありながら、スズキらしく低~中速域が力強い。しかもフラットにパワーが出る特性なのでスロットルが開けやすいです。
ライダーが必要とする時に、必要なパワーを瞬時に取り出すことができて、積極的に安定感が作れる。これができるバイクは安心感が違います。
![画像1: スズキらしい『扱いやすさ』はGSX-S1000Fにも健在](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783707/rc/2025/01/08/1c9386882d771037c47503ff1d2950981a571aa0.jpg)
そのパワーを受け止めるフレームは、ルーツがスーパースポーツだけあって、かなりのがっしり系。ここもやっぱりスズキ車らしいポイントで、148馬力のハイパワーに負けない高い剛性を感じさせます。
そのフレームに合わせ、スポーティさ優先で固めにセットされた前後サスペンションは、わかりやすいタイヤグリップをライダーに感じさせてくれます。
だけど、ここで逆にすこし気になったのはグリップ感が明確な裏側で、加速時の限界ラインというか『ここから先は危なそうだな』という気配がつかみにくいところ。
![画像2: スズキらしい『扱いやすさ』はGSX-S1000Fにも健在](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783707/rc/2025/01/08/404472c36bd3939791314c5758ca307fd3997032.jpg)
これは単純にバイクのパフォーマンスを引き出し切れていないだけでしょうけれど……GSX-S1000Fが速すぎて(笑)
まぁ、トラクションコントロールも標準装備なので、そこは優秀な電子制御におまかせです!
峠のGSX-S1000Fは相当高いパフォーマンスを発揮する
前傾姿勢で視野が狭くなりがちなスーパースポーツに対してはライディングポジションによる自由度で立ち向かい、1200ccとか1300ccとかの大排気量車には重量214kgの軽さで優位に立つ。
このバイクの走りの中心にあるのは、最終的にはエンジンでしょう。
低速から力強いのに、高回転まで一気に回る。だけどコンパクトで軽さにも貢献。
![画像: 峠のGSX-S1000Fは相当高いパフォーマンスを発揮する](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783707/rc/2025/01/08/effa0d2be6cf6ea7c3043a7995d044811e7b8155.jpg)
GSX-S1000Fは本当に速いバイクです。
このバイクがバックミラーに勢いよく迫ってきたら、スポーツバイク乗りの皆様はご注意ください。
走るステージによってはスーパースポーツさえ脅かす……
GSX-S1000Fは、その力を確実に持っているバイクです!