2016年に登場したカワサキの大型モデル『バルカンS』。クルーザーらしからぬスポーツ性能を秘めたミドルクルーザーの2020年モデルのインプレで魅力をチェック!
▶▶▶『チョイフル!』の公式X(旧Twitter)はこちら!

カワサキ「バルカンS」はコーナリングも楽しいスポーツクルーザー!【試乗インプレ・車両解説】(2020年)

KAWASAKI VULCAN S(2020)

画像: カワサキ「バルカンS」はコーナリングも楽しいスポーツクルーザー!【試乗インプレ・車両解説】(2020年)

ニンジャ650、Z650と同じルーツを持つパラレルツインユニットを採用するミドルスポーツクルーザーがバルカンS。軽量でスリムな車体を活かした走りと独特のパルス感はこのバイクならではの魅力。今回は2020年モデルに改めて試乗してみたぞ!

文:太田安治
※この記事は2020年8月4日にwebオートバイで公開されたものを再構成した記事です。

ネイキッド感覚でスポーツ走行も楽しめる!

画像1: ネイキッド感覚でスポーツ走行も楽しめる!

直進安定性優先の低く長い車体と、低回転域での鼓動感と粘り強さを強調したエンジン特性でユルユルとクルージングを楽しむ…。クルーザーやアメリカンと呼ばれるオートバイはそんなシーンを連想させるが、バルカンSに関してはだいぶ様相が異なる。

跨がると上体はほぼ直立で、ネイキッドモデルのハンドル幅を広げた感覚。ステップ位置は前寄りだが、脚が伸び切ることはなく、ブレーキングからコーナリングまでライダーが積極的に操作できるうえ、ギャップ通過時もライダーと車体の一体感が損なわれない。平均的日本人の体格に合った設定だ。

画像2: ネイキッド感覚でスポーツ走行も楽しめる!

ハンドリングは安定指向だが、大型クルーザーようなモッサリ感や低速域でのハンドル切れ込みはない。左右にクイックに切り返しても反応の遅れや揺り戻しはなく、素直に向きが変わって旋回中の安定性も高い。

タイヤの接地感も掴みやすいので、ステップが早めに接地することさえ頭に入れておけば峠道も楽しく堪能できる。このあたりは前18/後17インチの大径ホイールや、31度という起こし気味のキャスター角、ダンピングを効かせた前後サスペンション、そしてスポーティーな走りを折り込んだフレーム剛性バランスなど、クルーザーの常識にとらわれずに車体を作り込んであるおかげだ。

画像3: ネイキッド感覚でスポーツ走行も楽しめる!

並列2気筒のエンジンはニンジャ650/Z650用と同系列。本来は中回転以上でパワーが盛り上がる特性だが、バルカンS用は吸排気系とECU設定が異なり、クランクマスも増量。スロットル操作に対する優しい反応と低中回転域での力強さが際立っている。スロットルを大きめに開閉しても唐突な挙動は出ず、滑りやすい路面やタイトターンの続く場所でも気楽に走れてしまう。

ただ、穏やかな特性ながら中回転域のパンチと高回転の伸びは犠牲になっておらず、7000回転前後を使えばロードスポーツ的な鋭い反応を見せる。6速・100km/hでは約4800回転。

画像4: ネイキッド感覚でスポーツ走行も楽しめる!

ステップやハンドルに出る振動はまろやかで、ビートの効いたサウンドと共に2気筒エンジンの「らしさ」があり、鼓動を感じながらクルージングできる。ただし風圧をダイレクトに受けるので、高速道路を制限速度一杯で走るより、80〜100km/h程度で流すような走りが心地いい。

街乗りから長距離まで幅広く使え、峠道ではスポーツ性も見せる。バルカンSはまさに「スポーツクルーザー」だ。

文:太田安治
webオートバイ記事公開日:2020年8月4日
※掲載記事は記事公開日時点の内容であり、時間の経過などに伴って内容に不備が生じる可能性があります。ご了承ください。

カワサキ『バルカンS(2016~2022)』の中古車はいくらで買える?

webオートバイの記事はこちら!

バイクデビューにおすすめの250ccクルーザーはこちら!

大型デビューにもオススメ!イマ狙い目の大型バイクは?

SNS『X』でも発信中です!

バイクをもっと気軽に!『チョイフル!』TOPページはこちら!

This article is a sponsored article by
''.