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空冷四気筒エンジンにはロマンがある
私は空冷エンジンが好きです。だから空冷贔屓。
シャキーンッ!と回るハイパワー系の水冷エンジンも気持ちいいんですけどね、空冷エンジンってスロットルを開けて加速するまでの間に、半瞬の間というか……機械が動き出す手応えみたいなのを感じるんです。
だから好き。ということで2024年の今、空冷四発のCB1100RSに再注目! 生産終了後も価値が落ちないバイクです。これは2018年にCB1100RSに乗った時の感想のリバイバルですが、はじめて乗った時は……
味わいの空冷に『RS』ってどうなの? 速いとか必要なくない?
なんて思っていました。
ということで、じっくり乗ってみたんです。都心を抜けて西へ。奥多摩方面へぶらりと走りに。
基点として、JR武蔵五日市駅からスタート。まぁ、ここまでも普通に走ってきているんですが……なんとなく区切りとして。
青の時は梅雨で天気が安定しませんでした。晴れたり曇ったり。でも雨さえ降らなきゃバイクは楽しいからいいんです!
ちなみにこっちのほうへくると、古い建物がちらほら。そういう風景を見つけると、CB1100は無性に写真を撮りたくなります。
ヘッドライトからシート後端へ抜けるデザインのラインがフラットですから、やっぱりレトロな風景によく馴染む。
こういうのも、空冷CBシリーズの楽しみかたのひとつです。
奥多摩方面へ向かいます。
このエンジン、素晴らしいです。3速とか4速あたりのギアを使って、時速50~60km/hで流すのにストレスがまったくない!
この時に乗っていたのは『走りのRS』だったんですが1000ccオーバーの排気量にも関わらず、ここまでゆっくり走ることを楽しめるバイクはかなり貴重だと思いました。
エンジン最高出力は90馬力。それを7500回転という低さで発生します。最近は高回転型エンジンだとピークパワーを12000~13000回転で発生なんていう超高回転型のエンジンも多いですが、そこから考えると、かなり低~中速重視になっています。
最大トルクも5500回転で発生。これが一般道ペースでの走りでの快適さにつながっているんだと思います。
そしてサウンド! これはもう文句ナシ!
みなさんもこのバイクに触れる機会があったら、エンジンをかけて空吹かしでサウンドを聞くんじゃなく、走らせて聞いてください。
エンジンに負荷が掛かった状態での加速音。このときの排気サウンドの旧車然とした趣には本気でうっとりしますよ!
でもやっぱり1100cc
そのサウンドを聞きながら走っていると、いつの間にか60km/hアンダーの速度に落ち着いてしまうCB1100RSですが、スロットルをひと開けすれば、立派に加速します。
当然です。だって1100ccもあるんだもんね。
軽い山道はギアチェンジすることもなく、スロットル操作だけでスイスイ走るのが楽しいバイク。
とにかく使えるパワーバンドが広い印象です。
のんびり走りを楽しみたい、というライダーには、積極的にオススメできるリッタークラスじゃないでしょうか。
こういう風景に出会うと、先を急がずに停まろうと素直に思えますからね!
一体どこが『RS』なの?
でも普通に乗っていると、これのどこが「RS」なんだろう?って思います。
いちばんの特徴は前後ホイールが17インチだっていうことですが……
兄弟車のCB1100EXは前後18インチ。きっとEXは穏やかなハンドリングなんでしょうけど、今回はEXとRSを比較してる訳じゃないのです。
ぶっちゃけますが……RSのハンドリングも充分に穏やかな気がする……
リアサスペンションもRSは専用設計です。
でも、先ほどからお伝えしているように、普通に走るのがものすごく快適なんですよ。
この時点では本当に困ってました……真面目にRSっぽさが見当たらなかったので……
しかし、奥多摩周遊道路でついに見えました! RSのRSたる理由が!
(中編へ続きます)