【試乗インプレ】カワサキ「Z650」2020年モデル/凄みを増したスタイリングと軽快なフットワークが光る!

Kawasaki Z650(2020)

画像: 【試乗インプレ】カワサキ「Z650」2020年モデル/凄みを増したスタイリングと軽快なフットワークが光る!

スリムでコンパクトな車体に、トルクフルなパラレルツインエンジンを搭載する、快速ミドルスポーツ、ニンジャ650とZ650がモデルチェンジを果たした。いずれも精悍なマスクにデザインを一新、装備もアップデートしての登場だ。今回は新型Z650の乗り味を解説しよう。

文:宮崎敬一郎/写真:南孝幸
この記事は2020年4月7日にwebオートバイで公開されたものを再構成した記事です。

カワサキ新型「Z650」は、ライダーの心に訴える心地よい走りを生む

Z650は、ニンジャとは外装が違うだけのスタンダードネイキッド。足回りのセッティングがらエンジンのセッティングまで同じなので、当然その走りも似ている。

試乗車はまだ新車だったため、サスやエンジンにアタリが十分に付いていなかったせいだと思うが、この個体のエンジンは若干振動が多く、前後ショックの動きは硬め。タンデムライダーがわかるほどニンジャ650と乗り心地に違いがあった。

画像: ニンジャ650と共通のエンジン、シャシーながら、個性的なデザインのボディパーツで、見事にキャラクターを変えている。

ニンジャ650と共通のエンジン、シャシーながら、個性的なデザインのボディパーツで、見事にキャラクターを変えている。

だが、パワーフィールや基本的なハンドリングはニンジャ650と酷似している。ハンドリングに関していえば、重量物であるカウルがないぶん、高速コーナーではフロントの落ち着きがニンジャほどの安定感ではないものの、切り返しは軽快。旋回性もニンジャよりいくらか強力だった。

ニンジャとこのZ650だと、100km/hくらいまではっきりとした違いがあり、ストリートユースを全般的に言えば、Zはより機敏な走りをする。

しかしながら、ストリートファイター的なデザインから想像するような、戦闘的で身軽でキレキレのハンドリング、というわけではない。ハンドリングには少し粘るような落ち着きがある。ただ、これはタイヤの違いによるものだろう。旧モデルよりいい意味でずっとソリッドだし、サスもソフトで、しっとりとした動きをする。

画像: カワサキ新型「Z650」は、ライダーの心に訴える心地よい走りを生む

ニンジャ同様、ストリートでも、ツーリングで郊外の空いた道でも穏やかな気分で走れる。これはこのクラスで抜群の魅力。今回、エンジンの中域でトルクが太っていると聞いたが、実際それが凄かった。

回転数にすると、4000〜6000回転あたりを使って、高めのギアのまま加速するようなとき、つまり、街中や郊外の空いた道をのんびり走る時に多用する回転域で、これまでより確実にダイレクトな加速をする。感覚で言うと、少しボアアップされたかのような印象だ。

さらに駆動系の味付けがよく、ドカンと出る加速になっていないのは嬉しいところ。ただ力が強くなっただけでなく、粘りも増しているので、流すような走りにはもってこい。このエンジンのお陰で、のんびり走る能力はこれまでにも増して魅力的になっている。

Z650はニンジャ650と同様に「思い通りに、ストレスなく、どこまでも」といった走りが、ライバルに比べて傑出している。ヒトの心に訴える能力、魅力が光るのだ。

文:宮崎敬一郎/写真:南孝幸
webオートバイ公開日:2020年4月7日
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